こんにちは、ヨシノでございます。
忙しい上に思いつく先からブログネタを忘れていく(メモれ)ので、お久しぶりです。今回は職員の学びの場についてのご紹介です。
福祉業界において医療と介護の連携は大きな課題です
当ブログはテーマ的に同業者の方も見ておられるんじゃないかなっていう前提で書きますが、業界内で介護と医療の連携が課題だよね、重要だよねっていう話は割とずっと言われてることなんじゃないかと思います。
この業界まだ2年半くらいで、普段PCにかじりついてデスクワークしてるだけの私ですらよく聞く話です。
医療と介護の連携の重要性については過去の当法人の広報誌に掲載した多職種による対談が参考になると思います。(手前味噌ですが、かなり面白い内容だと思ってます)
秀峰通信62号|退院後の在宅生活を支援する(PDFが開きます。PCでの閲覧推奨)
で、上記の対談でもある通り「医療従事者も介護従事者も相互理解だいじだよね。」ということなわけです。
そこで当法人が行っている介護スタッフが医療知識を身につけよう!という取り組みをご紹介します。
有志職員による学びの場「リハビリテーションケアゼミナール」

リハケアゼミロゴ(ヨシノ作)我ながら可愛くできたんじゃないかと。
当法人には「リハビリテーションケアゼミナール」という有志職員による学びの場があります。長いので法人内の呼び方で以下「リハケアゼミ」とします。
リハケアゼミ目的
- リハビリテーションケアを学び、根拠のある介護ができる職員を育成する
- 介護職員の医療知識向上
リハケアゼミメンバー
当法人の介護職員(施設サービス・訪問サービスいずれも):約24名
メンバーは希望者・管理者からの推薦などで決められます。
座長は当法人訪問看護サービス事業部部長で、事務局は本部職員(3名)です。
リハケアゼミ活動内容
全体研修:2か月に1回
参加型の研修が主体で、当法人の訪問看護リハビリステーションのリハスタッフ(理学療法士・作業療法士・言語聴覚士)が講師です。(稀に外部講師をお呼びすることもあります)
当法人には様々な資格を持った職員がいるので、その人的資源を活かした取組みです。
研究活動:2か月に1度進捗確認
リハケアゼミのメンバーは1年間を通して、課題抽出→取組み→実施前後の評価を基本とし、研究活動を実施します。
メンバーを3ブロック(全9チーム)にわけ、1ブロックごとにコーディネーターとして1名リハスタッフを配置し、医療の目線でアドバイスや評価を行います。
過去の活動テーマ一例
- 褥瘡予防
- みんなできる!吐物処理
- 入浴サービスに際しての職員の負担軽減
- 認知症の方への口腔ケア…など
ちなみに昨年の研究活動結果の発表を拝見させていただいたんですが、医師に意見を聞いたり、対象者にアンケートをとったりとかなり力の入った内容で感動しました。
職員主体の学びの場を法人が提供する体制

リハケアゼミのスタンプカード。1年間全体研修に皆勤賞だとノベルティグッズがもらえます。
全体研修や研究の進捗確認は基本的に法人本部で行われます。
職員の成長は法人の発展に繋がるという考えのもと、職員が自らの成長のために頑張れる環境づくりを法人が推進した結果なのだと思います。
11月11日にリハケアゼミの全体研修が行われました!
先日リハケアゼミの全体研修やるよーと告知されたので、「ブログのネタ!」と思って喜び勇んで撮影・取材行ってきました!(笑)
ちなみにリハケアゼミの全体研修は事前に法人全体のグループウェアで告知され、リハケアゼミメンバー以外も聴講が可能です。
今回の研修内容は「シーティング~THE・ザ・座位~」!
リハケアゼミメンバーと法人内の聴講者あわせて30名ほどが参加しました。
講師は訪問看護リハビリステーション 花の生活館のカシワギPT(理学療法士)でした。
時間は2時間で、前半はパワーポイントを使った説明で、後半は全員に実践をしてもらいながらの研修。
前半も質問や聴講者との会話を交えながら、飽きさせない内容で「PTさんて全員が全員こんな講師スキル高いの!?」とビビるヨシノ。ド素人の私も興味深く聴かせていただきました。
明日から実践できる研修内容

「ご利用者にあわせて細かく車椅子を調整してあげることで負担は軽減される」とカシワギPT
印象的だったのは「明日からご利用者を見る時に(苦しそうじゃないかな?)って視点を持って、もし車椅子があってなさそうな方がいらっしゃったらリハスタッフに相談してみてください」という具体的なアドバイス。
しっかりメカニズムも説明していただけて、ご利用者の負担軽減のために持つべき視点というのがわかって、本当に明日から現場で使える内容だなあと感動しました。
まとめ:医療と介護の相互理解、まずは身近なことから一歩ずつ
在宅医、看護師、リハスタッフ、ケアマネジャー、介護スタッフなど多職種が在籍している当法人では、法人内で日々ケースを通した情報共有やこうした勉強会が行われており、実践としての医療と介護の連携が実現してるというようにも考えられるのではないでしょうか。(まだ一部の活動ですし、極端にポジティブに考えて、ですが。笑)
もちろん、法人内だけで相互理解が深まっても意味がありませんし、業界全体で考えると医療と介護の連携にはまだ課題が多くあります。
しかし「ご利用者のために」という想いでまずは一歩踏み出すことが重要なのかな、と今回研修を聴講して思いました。